お食事中失礼、塩害画像です。
毎度お馴染みBOREDのMETHOD製品のサンプルテストをお願いしている「ド玄人」の@neecoosanよりレポートを頂きました。
この個体は@neecoosanが定期的にメンテナンス依頼を受けているシマノの21スコーピオンMDで、普段からアカメやシーバスをターゲットに酷使されているそうです。
しかも水没済みだそうで。
で、自身で本格的に分解洗浄してメンテナンスする人なら画像の何が凄いのか分かりますよね?
塩による結晶や部分的な錆も凄いのですが、画像内に無事な箇所があります。
そう、一番厄介なワンウェイローラークラッチとインナーチューブ。
これNEMEAオイルで仕上げてあります。
基本的にNEMEAオイルもCHIMERAオイルも開発に至るルーツはワンウェイローラークラッチ推奨オイルと言う事で、設計、試作、試用を経て更に実用検証も重ね現在に至る訳ですが、NEMEAオイルとCHIMERAオイルの違いは粘度と防錆手段にあります。
NEMEAオイルは中型~大型向け、CHIMERAオイルは小型~中型向け、と大まかにリールの型番により内容を別けてあります。
これは単にコンパチする事が出来なかった事で2種類になっているのですが、でも巻きのフィーリング調整と言う意味で自分の場合はソルト使用のベイトフィネスリールやバス使用の100番リールでもNEMEAオイルを使用していたりします。
これらNEMEAオイルとCHIMERAオイルもはオイルの粘性を出来るだけ排除してあって、つまりネバネバやヌルヌルが少ないサッパリとしたオイルと言う事でワンウェイローラークラッチに最適です。
で、特にNEMEAオイルはヘビー&タフな用途向けにエステル化学合成油100%のベースオイルは当然ながら、摩擦調整添加剤と耐水防錆添加剤を高配合している事で減摩性と防錆性に優れた強靭な油膜となるオイルです。
特にPE8号やPE10号などの太糸を使用しビッグベイトやジャイアントベイトをフルキャストした上でハンドル操作が主体となる様なシーンの場合、ドライブギアだけで無くワンウェイローラークラッチやメインシャフト根元にあるボディ内ベアリングなどのハンドル操作に直結するパーツの摩耗は他のジャンルよりも明らかに顕著となります。
日々そんな使い方をしていても画像左のインナーチューブは摩耗痕も通常レベルで、画像右のワンウェイローラークラッチも錆の発生は皆無と言う優秀さ。
また、これだけボディ内部に塩の結晶が見られると言う事は相当の海水が浸水している証拠でもあり、画像でもボディカップ内側の縁などは更に多く塩の結晶も見られました。
また、@neecoosanの判断により、ボディカップの内側やサイドカップの内側に予めOMEGAグリスを薄く塗り伸ばしておくケースもあり、今回はその判断も講じて中性洗剤での水洗いだけでキレイに塩や汚れは除去出来たそうです。
と言う事で今回のNEMEAオイルと同様な画像付き事例は過去にも何度かご紹介して来ましたが、このワンウェイローラークラッチにはグリスや高粘度オイルの使用は厳禁です。
グリスや高粘度オイルだとワンウェイローラークラッチのクサビ機構に影響を及ぼす場合があり、オイルやグリスの粘度や粘性がその働きを阻害してハンドル逆転などを起こし易くなります。
もちろんインナーチューブやニードルベアリングの摩耗が激しい場合はオイルやグリスを問わず逆転し易くなりますので要交換ですが、インナーチューブはメタルカーラーと言うベアリングで、ワンウェイローラークラッチのローラー部分はニードルベアリングと言うベアリングです。
これらは工業製品として流通している物でもあるのでキチンとしたベアリングだと言う認識を、そしてそれにはグリスでは無く適正なオイルの使用が国内ベアリングメーカーで推奨されていると言う事、これらを踏まえてゼヒNEMEAオイルとCHIMERAオイルをお使いください。
あ、もちろんスプールベアリングなどでも問題無く使えますので。
このサマーシーズンは非常に動きが早く既にNEMEAオイルとCHIMERAオイルの在庫が少なくなっていますのでお早目にご注文ください。
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