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2023年9月29日金曜日

記事。

いきなりですが長文です。
廃盤BSLRオイルからモデルチェンジを実施した新製品BSLUオイル。
春過ぎに1stサンプルを試作し直ぐに油膜の耐久性をもっと上げたいと言う事で続いて2ndサンプルを試作し始めた際にイメージしたのがNEMEAオイルの高粘度版?と言うシンプルな案だったものが、単純にベースオイルのエステルを高粘度化させてもイメージとは離れていってしまったんです。
で、NEMEAオイルの性能イメージはキープさせながら違う粘性を求めて3rdサンプルを試作したら中々良いぞ、と言う事になってそれはTHICK HEAVYオイルと同一のベースオイルとしてポリアルファオレフィンをハイブリッドしてみた訳です。
これで仮にベースオイルの粘度と粘性がある程度出来上がったとして、再度NEMEAオイルやTHICK HEAVYオイルに仕事をさせている耐久面での各種添加剤をどの位で配合するか。
これは割合の問題なので30%、35%、40%、45%と率を変えていったんです。
流石に1%刻みは無駄だと分かっていたので廃盤BSLRオイルの後継として最初から高配合で。
50%を超えるとコレはダメだなって事になって、それはオイル自体の流動性がスムーズでなくなったり、やはり温度変化による粘度差が大きくなってしまったりして。
結局、ベースオイルが優れている事が大前提なんだなと改めて実感。
で、最後のコレか?と思われる配合比で最終サンプルを試作して使用してみたところ、凄く良いなって事でTwitterフォロワーのお2人にも試用と検証をお願いしてみたんです。
彼等も直ぐに試用してくれて数日後にレポートを頂きましたところ、使用するターゲットは選ぶけど概ね良好との事で一安心。
提携業者での量産作業においても凄くスムーズに作業が運んでいるそうで。
で、今のところベイトリールなら海水淡水問わず200番~400番で太糸を使用したヘビーウェイト~ジャイアントベイトなどでのボディ内ベアリング、しかもハンドルをロングハンドルやカスタムハンドルへ交換している様な巷で見かけるタフイメージなベイトリールには尚更。
それに恐らくオイルでは無くてグリスで使用しているよって言う8000番以上のスピニングリールとかバーチカルジギングでのベイトリールなんかでも適正かと思われます。
逆に言うとこれら以外のターゲットは無いかもしれない。
つまりフィッシングリールで使用するなら上記のジャンルにおいて適正と言う事であって、上記以外で使用すると単にメチャ巻き感の重いリールになってしまいます。
ま、それが好きな人は全然アリだと思いますけど。
そしてやはりBSLシリーズのルーツでもあるサイクルユースにおいては間違いなくハブでもボトムブラケットでもペダルでもシールドベアリングを使用している高負荷なパーツにはベストマッチで、とにかく摩擦と防錆に重きをおいてあるので必然的にメッセンジャー業務はもちろん、シクロクロス、マウンテンバイク、BMXなど未舗装路でのレース前提とか、ツーリングバイクの様な積載量&長距離なバイクにも最適かと思います。
NJSに代表される各種カップ&コーンのベアリングでも良いんですが、以前の廃盤BSLRオイルより粘性が高いので、塵や砂など細かなゴミを拾い易くなってしまうかもしれません。
ま、そもそもカップ&コーンを使うなら短期間でのメンテナンスは必須ですけどね。
それにカセットのリアハブを使用している場合ね、これは変速でもシングルでも良いんですが、ハブシェル側では無くてカセットボディ内のベアリングに最適です。
どうしても構造上から常時負荷が高い事もあって、アクスルとの接触面にもシッカリ塗布して欲しいんですが、シェルの様に常時回転している訳では無いので負荷と耐久から言ってカセットボディ内のベアリングはBSLUオイルが耐久面で絶対にお勧め。
そしてド定番なチェーンオイルとして特にデイリーユースにお勧めな事は当然ながら、でもロードやトラックなどのレースには適していないかと思います。
さて、現在もロケットのギアを移植したビーストのXGギアで4ozを中心に毎週試用していますが、ホントに毎回巻き感が劣化して来ないんですね。
もちろん毎週基本はフルキャストです。
4ozを40m~50mほどフルキャストして極力リーリングでアクションさせますが、つい癖でロッドも使いアクションさせちゃうんですけど、それでもハンドルは毎回意識してグリグリと強めにリーリングしてます。
こーゆー極端な試用だと以前の廃盤BSLRオイルでは3回位使用すると巻き感が微妙に軽くなって、更に5回10回と続けて行くと油膜が薄くなったなぁと実感していたんです。
これは巻き感のフィーリングは違うけどNEMEAオイルでも同様でメーカー純正グリスでも同様ですね。
それがこのBSLUオイルでは殆どその差を感じないと言うか、今のところ自分のビーストのフィーリングは殆ど変化が無いんですね。
しかもビーストを入手してから未だ一度も水へドボンして水洗いしていないのに。
少し外観に塩が固着し始めたら流石に恥ずかしいので軽く拭き掃除はしますけど、水で流すとか浸けて塩を抜く作業は一切していません。
完全にヘビーとかタフとか、そんなワードを要する際の使い方。
これらのベアリング全般用として単体使用するのであれば間違い無くベストマッチなのでは?と自負しています。
それに今回のBSLUオイルから他のMETHODオイルとも混合カスタムする事に対応したので、混合相手としてはBALBOAオイル、CHIMERAオイル、LIGHT DUTYオイル辺りがあれば、例え1:1の同比率だけで混合カスタムしていったとしても結果的にバリエーションはかなり増やせるはずです。
これら混合カスタムしたオイルをスプールベアリングやハンドルノブベアリングと上記のボディ内ベアリングで組み合わせれば対象用途は大きく広がります。
さて、METHODオイル中で最もハイスペックとなるBSLUオイルなのに、既存METHODオイル製品の中で一番スムーズに製品化へ繋がったと言うミラクル。
ま、これも歴代BSLシリーズから継承するコンセプトが明確である事と、既にロングセラーの実績を持つTHICK HEAVYオイルや新たな材料を使用している最新のNEMEAオイルと言う土台があったからの事。
同じく過去廃盤製品であったMODEL247オイルでも使用していた同種類の添加剤をブラッシュアップさせた事で、かなり初期段階においてイメージが出来上がっていた事も影響しています。
9月末日の発売日へ向けラストスパートしていますが、もちろん試用や検証は引き続き継続して行きます。

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