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2022年10月5日水曜日

記事。

画像はBOREDのMETHODとして初のオリジナル設計している防錆添加剤を使用した塩水テストです。
取り敢えず10と20と30と題したオリジナル防錆添加剤を作り、これを先ずは60度の温度設定で粘度変化をテストし無事クリアーさせ、次に0度の温度設定でも同様にクリアーしたので、ザックリと実用上の粘度指数には問題が無いとしてこの塩水テストへ移りました。
この塩水テストは海水の2倍に相当する高濃度な7%の塩分濃度に設定した水溶液に、各オイルを同量注油したSUJ2鋼製ベアリングを1/3ほど浸した状態で室温にて放置した100時間後の画像です。
もちろん毎日1回はベアリングを一回転させて塩水と馴染ませると言う嫌味な事もしています。
但し添加剤だけでは比較にならないので、このテストには近日発売となるBALBOAオイルで使用しているオリジナルのフルエステル化学合成油を90%、そして上記のオリジナル防錆添加剤を10%で配合した仮のオイルを使用しています。
その他の添加剤は一切配合していないのでべースオイルと防錆添加剤のみと言う超シンプルな物と言う事。
で、テストには防錆添加剤の配合比違いを10と20と30の3種類とBSLRオイルを、そして他の1つは防錆性能にも定評のある市販業務用のラ〇ペ〇も使用しています。
このテスト結果のみでMETHODがターゲットとしている防錆性が得られているとは言い切れず、またその結果において優れているとも一概には言い切れませんが、一つの想定目安としては説得力があるかもしれません。
まぁ、オリジナル防錆添加剤として試作した段階で、特に30と題した物においてはJIS試験の湿潤試験で既に528時間経過しても錆の発生は見られませんでしたが。
つまり自信あるんですと言う事。
でも湿潤試験は塩水では無く60度程度の精製水を使用しているので、今回の塩水とは錆の進行具合は全くの別物となります。
もちろん仕上げて製品にするのは防錆添加剤では無く、あくまでもMETHODがターゲットにしている用途の潤滑油である事は当然なので、その他の油膜性や極圧性も重要視しているのは変わらずに、あくまでも防錆性を強力に付加出来るかどうか?これが課題です。
簡単に言ってしまえばソルトウォーターフィッシング用途として十分通用するのか?と言う事。
それに真夏のサイクルレースなどは湿度や雨天も加わりますが、ライダーの汗もかなり重要な要素にもなるので、塩水を使用したテストと言うのは真水よりも深い意味があるんです。
特に自社の既存製品であるBSLRオイルまでも比較していると言う事はどーゆー事か?
で、画像はテスト開始から100時間経過した事で塩水溶液は殆ど蒸発し、結構大き目な塩の結晶が各所に見られる状況です。
先ずBOREDサンプルの30を注油した物はベアリングを回転させてもゴリ感も無くスルーっと回転していて、20を注油した物は極僅かにゴリ感を感じていましたが問題なく回転し、10は確実にゴリ感が発生し指で回転させても誰もが分かる程です。
次にBSLRオイルを注油した物もゴリ感は無くヌルッと回転している事と、目視でもリテーナーにまだ赤い油膜が残っている事が確認出来ました。
最後に市販のラ〇ペ〇を注油した物はベアリングの回転にゴリ感がありますが、ベアリングとして強制的に使用出来なくはない状態です。
今回ベアリング表面にはオイルを塗布していない事もあり全てのベアリング表面に点で錆の発生が見られましたが、水没させていた裏面には全ベアリング共に同じく点で錆が発生し、それが水と混ざった事で画像の様な一面薄い錆の状態になっていました。
結果としてBSLRオイルは恐らくその粘度から得られる厚い油膜と防錆被膜が相乗して錆の発生を抑えていたと推測されますが、BALBOAと同等の超低粘度である30に関しては明らかに水置換性と耐水性の相乗効果によるものと測されます。
これは完全に想定内でした。
なのでこの簡単なテストから次にやるべき事が見つかったと言う事で、試作サンプルの20と30に的を絞って今後は改良を進めて行けば良いと言う事になります。
でも実は更にS45Cの磨き材を使用した金属表面の防錆テストも行っています。
同じく7%濃度の塩水に半分鋼材を浸けた状態で放置していますが、今度は上記の各オイルを塗布した後で軽くオイルを拭き取ってワザと極薄油膜状態にしてあります。
それでも残る油膜としてBSLRオイルが優位かと思いますし、市販業務用のラ〇ペ〇も浸透性は凄まじい物があるので、どの程度これら2つのオイル油膜と戦えるか?それにBSLRオイルは高粘度と言うズルさもあり、他の4種類は真逆の超低粘度と言う事での奮闘に期待しています。
どうか20か30が勝ちます様に。

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