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2022年9月27日火曜日

記事。

久しぶりにサイクル関連の内容となりますが、台風シーズンに入ると良くお問い合わせを頂くヘッドセットのグリスアップについて。
以前過去記事でもヘッドセットに推奨のMETHODグリスについて書いた記憶がありますが、ヘッドセットはサイクルパーツの中でも特殊なパーツとなり、基本的にベアリングを使用していながらもチューニング対象とはならない唯一のパーツと言い切れます。
要するに耐久と寿命が宿命であってセッテイング不良による違和感などを除けば、クルクルと軽く早い回転を得たところで殆ど意味の無いパーツです。
その代わり常に人体の荷重が掛かっている事、回転範囲は狭いながらも絶対に回転している事、地面と平行気味に配置されている為に雨水などの影響を受けやすい事、これらの事から耐久性においては荷重、衝撃、防錆を意識した潤滑が必要と言う事になります。
但し、ヘッドパーツは基本大きく別れた規格内で複数が存在している為、その規格においてはディフェンス力の高い物もありますが逆にプアな物もあります。
画像のインテグラルヘッドなどは傾斜したニードルベアリングが樹脂リテーナーに保持されてハウジング内に収まっており、それがゴムシールドでカバーされている事で非常にパーツ点数も少なく強度の高いヘッドセットです。
元はFSAから派生し今やBMXやMTBでは当然となり、更には一部ロードやピストでも採用されています。
同類でインターナルなど派生した規格も多く、今や一番理に適った構造のヘッドセットだと思います。
だからと言ってグリスアップを怠る事には繋がりません。
インテグラルヘッドのベアリングはそれ単体を指で回すと滑らかな回転とは言えませんが、構造と荷重の受け止め方から逆算すると一般的なグリスよりも少し粘度や粘性の高いグリスを使用する事が好ましく、セッティングによる違和感を感じ難い構造だからこそメンテナンスを見落としがちです。
なのでそれらを考慮してBOREDのMETHODではDELTAグリスまたはDELTAグリスにOMEGAグリスを少量混合カスタムした物が適正となり、安定した極圧性と耐水性により通常よりも長期に渡り潤滑させる事が出来ます。
摩擦による発熱の少ないヘッドセットでも常に回転している事や雨水の影響を受けやすい位置に存在している事から、基本的には強めのグリスで寿命を上げるグリスアップを心掛けてください。
また、一般的にシールドベアリングを使用するアヘッドセットやNJSに代表されるカップ&コーン構造のヘッドセットの場合でも上記のグリスセレクトで問題ありませんが、カップ&コーンについてはシールド性に乏しい製品の場合のみSIGMAグリスの使用が最適と思われます。 SIGMAグリスの高粘度高粘着はクッション材としての役割も果たす為、クラウンの受けやカップの受けなどへ適度に塗布しておく事でベアリング内径部との干渉を防ぐ効果もあります。
台風シーズンに突入し不意の豪雨を受ける場合も多くなって来ましたので、サイクルユースにおいては各種可動部のグリスアップを忘れずに徹底しておきましょう。

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