自分の釣果とは裏腹に新製品予定のグリスは非常に好調と言うジレンマを克服出来ないでいるBORED代表です。
そんな訳で今日は仕事中の合間にずっとSLXのハンドルを巻いていました。
ちょいちょい新製品予定グリスの質問を受けているのですが、好調とは言っても未だテスト段階につき詳細はお話出来ないんです。
でもザックリとDELTAグリスとALPHAグリスに続くウレア系の三兄弟として低粘度グリスになる事は間違いありませんので。
基本的に世間一般で誤解の多いオイルやグリス事情として、低粘度=油膜が弱い、高粘度=油膜が強いでは無いんですね。
もちろん高粘度であれば物理的に垂れ難いとか厚みを出せるとかは当然あるんですが、使用箇所や状況においては逆に低粘度の方が油膜が維持し易い場合もあるんです。
例えば両面シールドされているベアリングの例で言えば低粘度オイルも高粘度オイルも油膜寿命は大きく変わりません。
これはサイクルメカニック時代から何千と言うベアリングをチューニングして来た実績から言える事なんですが、ではシールドされていないベアリングでは?と言う事になると、これは高粘度の方が寿命が長くなりますと言うか低粘度の方が油膜の流出が起こり易くなります。
これは当然フタの役目であるシールドの有無に寄る事は言うまでもありませんね。
ではギアにおいてはどうでしょう?
この場合はフィッシングリールを例にとると、リールボディ内にクローズドされているメインギアやピニオンギアにおいては外的要因からの影響はどんなグリスを使っていても同様ですが、ギア同士の噛み合いによる流出や飛散などの物理的影響については余り関係無いんですね。
その代わり塗布する量などにスキルが必要となります。
先日から使用しているシーバス&ナマズ用SLXのXGですが、全くアタリもナラシもされていない新品状態を直ぐにバラシてメインギア、ピニオンギア、ウォームシャフトに新製品予定グリスをお気に入りの筆で丁寧に塗布しています。
これが軽くギアを回転させると塗布した直後の白いグリスが半透明になってしまう程に良く馴染んで伸びて、一見するとグリスじゃなくてオイルが付いているの?と言うレベルに見えますが、もちろん飛散している訳では無くキチンとギアに吸着しています。
この時のシルキーさがマイクロモジュールでは無いのにマイクロモジュールみたい。
その位にノイズレスで軽いタッチで回るんですが、それが先日のシーバス釣行後でも継続していて、今回は敢えてリールに負荷を与える為にいつも使用している3/8oz前後で7cm~9cm位のルアーでは無く、1/2oz以上で11cm~13cm位のルアーのみを使用していたにも関わらずです。
約7時間の釣行でもストラクチャーを狙う以外は敢えてフルキャストを繰り返していて、要するにリールへ負荷を掛ける事を目的にしながら釣りをしていたと言う事。
それでも今まさに何も無かったかの様に気持ち良く回っていると言う。
これはウレア系素材の密度の濃さもありますが、添加している極圧添加剤と粘弾性添加剤の比率が相まっての事であり、提携業者曰く「グリスが長持ちするのであればこの比率は最高に贅沢で完成形でもある」との事。
でも早速今日は提携業者に連絡して比率を少し変えてみたいと提案をし、来週は提携業者で機械テストを行いながら仕様を詰めてみようかなと思っています。
材料としてのウレア系は既にDELTAグリスとALPHAグリスで完成されているんですが、もう少しフィーリングの部分に拘ってみようかなと言うのが今回の新製品予定グリス。
そんな訳で広い視野での耐久性を一番に考えているMETHODオイル&グリスにおいては、釣行毎に注油する必要は全くありませんが、シーズン毎のメンテナンスは絶対に行った方が良いと言う基本を踏まえて、つまり最低でも年に4回季節の変わり目にはメンテナンスをしておきましょうと言う事。
これを実行出来れば大きな破損には繋がらないはずですが、ソルト使用やビッグベイト専用などの場合は状態を見ながらメンテナンス頻度を多くしても良いかと思います。
早く新製品グリスを完成させたくて仕方ないので、先日フルメンテナンス&フルチューンしたばかりの14ブレ二アスも再度この新製品グリスで仕上げて、また某氏のサイクルペダルベアリングにも使用してテストさせて貰っていますので。
お楽しみにぃ。
0 件のコメント:
コメントを投稿