メインターゲットとしては現在のラインナップであるウレア系グリスでは対応が出来ない大型番手のスピニングリール&ジギングリールのドラグワッシャーをメインとしていますが、その他にも金属同士が摩擦や摺動するパーツ以外ならどこにでも使える点やシーリングとしての使い方も出来る点がシリコーングリスの特徴となります。
例えばDCユニット内のOリングとか基盤周辺のシーリングにも使えますし、プラスティックギアとかコグホイールとかにも最適です。
しかも市販他社のSW専用ドラググリスを大きく超える-30度~+240度の使用温度範囲を誇りながらも、市販他社の様にPTFEことフッ素などの固形物は一切無使用と言う点が大きな特徴となります。
純粋にシリコーン系材料のみで構成されている事から人体や生物にも無害となり、しかもプラスティックやゴムなどを侵す事ない完全不活性な性質につき使い所の多いシリコーングリスとなっています。
現在世界的にもPTFEに代表される有機フッ素化合物は使用しない事がセオリー化しており、脱PFASとしてニュースなどでも取り上げられる様に有機フッ素化合物は塩素と同様に世界的に使用が推奨されていません。
例えばアウトドア業界ではシェルジャケットやダウンジャケットなどの表地に使われる繊維にはPTFEは使用しない事が昨今の常識となっていますし、VITALのWRシリーズの様に元からPTFEことフッ素を使用していない撥水剤などは逆にレアな存在となって来ています。
参考までに歯医者で施術されるフッ素とかガムやマウスウォッシュに含まれるフッ素は、上記とは別の無機フッ素化合物につき人体や生物にも全く問題はありませんので参考まで。
さて、今回のSATATOGAグリスは長年BOREDと付き合いのあるMETHOD製品の量産を依頼している提携業者に試作を依頼し、約半年の間に出来上がった試作の中から最終サンプルとなった物で製品化を進めています。
今回のSARATOGAグリスだけは材料が油脂ではなくシリコーンと言う事で、完全な自社開発ではなく提携業者との共同開発と言う事なんです。
稠度は汎用性を持たせた2号の数値範囲でも3号に近い数値範囲としていて、つまり2号の中では最も3号に近い高粘度の数値と言う事になります。
それでも単に硬い重いだけではダメなので非常に滑らかな質感を持たせてある点はドラグワッシャー全般をメインターゲットとしているからで、同類他社の様な固形物を一切使用していないからこそ固形の粒子が存在しない訳ですから質感は滑らかになる訳です。
BORED的に動くと止まるを追求するとこの部分に集約されると考えていまして、粘度や粘性だけでなく質感が最終的に重要となると考えています。
スムーズにドラグが放出される点も重要ですが止めたい時に素早くストップさせる点も重要につき、この粘度と粘性を上手く出す為に増稠剤には一般的なシリコーングリスで使用されるリチウム系は使用していません。
ホントに大丈夫なのか?と思う程に馴染みのある粘度と粘性となりますが、実際には上限温度240度を超える数値をクリアしていますので、耐熱グリスとしての面から見ても非常に優れた存在となります。
しかも現在のMETHODウレア系グリスでさえ-20度~+180度の使用温度範囲となる訳ですが、これって既に他社のドラググリスと同レベルですからね。
そこから更に+60度以上も上限に設定されていると言う点はお分かり頂けるかと。
さて、気になる価格は材料的にも少しお高い事もあり税込2900で25ml入容器となります。
現在のMETHODウレア系グリスと同一容器と言う事です。
市販他社の様な10gなどの少量ではありませんので、十分に複数台で使用して頂ける内容量となっています。
しかし10gなんて大型リールだと1台用?2台用?
ドラグワッシャーの面積や枚数が多い機種で使うと瞬で無くなりますからね。
またパッと見として製品名が他とは違う点もありますけど、製品ラベルデザインも白抜きにしていますので一目瞭然です。
BOREDのMETHODがこれまで培って来た油脂としてのグリスではなく、あくまでもBOREDとしても初のシリコーングリスとなる事から、他との差別化として非常に高い耐熱性とPTFEなど固形物は一切無使用と言う点を特徴としていますので、汎用と言うか並のシリコーングリスでは無いと言う点をゼヒ実感して頂ければと思います。
既に製品としては完成している状況とはなりますが、実釣での検証と言うかフィーリングチェックなどを含めもう少しだけ実用したいと思いますので、発売時期などについてはまた後日アナウンスさせてください。
もちろん初回生産分に限り恒例となりますBORED STOREでの先行販売も行いますので、ホントもう少しだけお時間を頂ければと思います。
VNLペーストに続きまたマニアックな玄人向け?製品となりますが、色々と使い所の多い存在となりますのでゼヒご期待ください。

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