BOREDのMETHODオイル中で防錆性と減摩性に特化した100%フルエステル化学合成油の中粘度オイルとして、メインターゲットは中型~大型サイズリールのワンウェイローラークラッチやボディ内ベアリングとしているNEMEAオイル。
このNEMEAオイルから採用したBORED完全オリジナルの耐水防錆添加剤は、BSLUオイル、ZAYTオイル、UG SIGMAグリス、UG OMEGAグリス、VNLペーストにも採用しています。
で、これまで企業秘密として来たこの耐水防錆添加剤について詳細をお話してみようと思います。
この耐水防錆添加剤は一般的な防錆の仕組みとは異なるメソッドで、既存メソッドの水置変換性を応用した防錆手法を取り入れています。
先ず、主成分にはアミン系のオレイン酸塩を使用していまして、ザックリとアミン系と濁しているのは企業秘密に当たるのですが有機化合物になります。
この特徴として対象物に水分が浸入した際に水分よりも先に油分が金属へ吸着する性質があり、これが上記に書いた水置変化性を応用した仕組みと言う事なんです。
しかもその油分とは100%フルエステル化学合成油となる事から、金属に対してのみ化学的吸着する特性を持つ事で強靭な油膜を生成します。
では今度その侵入した水分はどうなるのか?
油分に弾かれて自由になった水分だけが残ってしまうと付近の箇所が徐々に錆る事になりますね?
だったら逆に水分を積極的に取り込んでしまおうと言う考えなんです。
ユニークな考えでしょ?
つまり油分の中に一時的に水分を取り込んでしまう働きを見せるのですが、上記の様に油分の特性が強靭なだけに錆が発生する前に水分だけが蒸発する様にコントロールする。
これはシャボン玉の仕組みから得たオリジナルのアイデアで、シャボン玉とは洗剤と水が混ぜ合わさり表面張力が弱まる事で割れずに膨らむのですが、この際に洗剤の分子と水の分子が隣り合わせに並ぶんです。
つまり洗剤の分子が水の分子を挟み込む事になります。
で、元々の性質が180度真逆となる水と油なだけに基本的に油分に水分が溶解する事は有り得ないので、油分で水分を挟み込んでしまう方法で取り込んでしまい、その後は取り込まれた水分だけが徐々に蒸発して無くなり油分だけが残ると言う事。
これがBORED完全オリジナルの耐水防錆添加剤だけ?が持つ防錆メソッドです。
だからこそNEMEAオイルの様に防錆性に特化させた極端なオイルとなると、水分の侵入により一旦乳化が顕著になると記載しているのですが、けれど界面活性剤などを一切使用していないので乳化はあくまでも一時的でエマルジョンにはなりません。
なので高気温になる夏場は蒸発も早く、逆に乾燥している冬場も蒸発が早くなる、ので数時間~翌日には取り込まれた水分は蒸発し乳化は改善されているはずと。
これまで何度も釣行後のケアとして水洗いと乾燥をシツコイ程にアピールして来ましたが、このシッカリとした乾燥こそがNEMEAオイルをはじめとする耐水防錆添加剤を採用している上記オイルやグリスの効果に繋がる理由でもあります。
ま、いずれにしても入り込んだ水分は少しでも早く蒸発してくれた方が良いので、METHODオイルやグリスに限らずな事は当然として。
普通はオリジナルで設計した仕組みを暴露する事はあり得ませんが、そこは完全自社設計&開発なので他社にパクられる心配は無し。
と言う事で上記の主成分には流石に「ピー」を入れザックリとアミン系としていますが、このBORED完全オリジナルの耐水防錆添加剤は長年に渡り提携業者にアイデアを説明してやっと念願叶って自社化が出来た添加剤です。
他社では絶対に使っていません。
METHODで使用しているベースオイルはエステル化学合成油とポリアルファオレフィン化学合成油の2種類のみで、これは流石に一から自社生産は無理なので提携業者へ特注生産を依頼している物。
そしてこのベースオイルに配合される各種添加剤は、国内メーカーの業務用添加剤が数種類あり、併せて上記BORED完全オリジナルの耐水防錆添加剤のみ。
BOREDは完全自社設計&開発につき成分や仕組など、キチンと説明出来ないメーカーではありません。
と言う証で書いてみました。
