昨年の12月上旬に購入したシマノの20カルカッタコンクエストDC 201HGについて、敢えて新品未使用状態をすぐに全バラシしてMETHOD新製品のTHETAグリスを使用した検証用としていました。
まだ実質使用して一ヶ月ちょいと言う事ではありますが、取り敢えずVITALのPRO SIZE WRの出荷作業を終えたこのタイミングで一旦中身を確認してみました。
先ず、今回は201HGと言うハイギアな事もあり、世間のインプレなどでもノーマルギアのPGと比べ巻き心地が良くないと言われていましたが、事前確認として確かに他のシマノ製マイクロモジュールギアと比べて巻き心地に若干のノイズを感じていました。
但し自分の場合は最初にバラした際にメインギアへ塗布されているグリスが団子状態で一箇所に多く片寄っていた事も影響しているだろうと想定していましたので、その辺りも個体差として影響していたのかもしれません。
それを含め再度の組み上げ後にはスプールベアリングをHEDGEHOG STUDIOのAIR HDベアリングへ交換した事もあり、極僅かにセラミックボールの硬さから来るノイズが加わるかな?とも想定していました。
で、結果として上記の様に新品未使用時をバラしてから再度の組み上げを経て、海水でのシーバスのみで使用して来た検証は、やはりTHETAグリスの飛散が他のグリスよりも多く見られました。
メインギアに付着しているTHETAグリスは当然薄い油膜としてシッカリと付着はしていましたが、それよりも多い量がボディカップ側へ飛散した残りとして付着していました。
これは粘度と粘性から来る遠心力への対応差となり、ALPHAグリスそしてDELTAグリスの様に粘度と付着力が更に向上する事で回避する事が出来ます。
そして何かと隙間や穴の多いカルカッタコンクエストの致命的とも言えるリール下部、つまりリールフット側の事ですが、こちら側のリール内部には細かな飛沫となって侵入した海水の痕が見られました。
でも塩分が乾燥して結晶化している様な事は無く、薄いオイルやグリスの油膜上に不自然な表面状態?が確認された事で、恐らく海水が飛沫となって入り込んだのであろうと言う判断です。
素材では無く構造として水分を含み易いPEラインの8本タイプを使用しているので、フロロやナイロンよりもスプール回転時における水分飛散は当然と言えば当然ですね。
その他ワンウェイに使用したCHIMERAオイルは全くの無症状、同じく組付全般に使用したCHIMERAオイルも同様に無症状、それにスプールベアリングに使用したKRAKENは当然ながら無症状として、やはりリールボディ内部の特に下側に当たるTHETAグリスの飛散状態だけが変更の余地アリと言う判断となりました。
と言う事で今回は新たにメインギアとピニオンギアにはDELTAグリスを、レベルワインダーのウォームシャフトにはTHETAグリスを、更にウォームシャフトの根元にある樹脂製コグホイールにはTHICK HEAVYオイルを塗布し、同じくウォームシャフト左右にあるベアリングにはCHIMERAオイルを使用して組み上げました。
しかし、この内容で組み上げた仕上がりはかなり上出来と言うか、メーカー純正の新品未使用時以上のノイズレスながら各部共にシットリとシルキーな巻き心地が得られていますが、スプールベアリングのAIR HDベアリングはKRAKENオイルで仕上げているので、スプールフリーな状態では初速が速過ぎる程の高回転となっています。
DCの恩恵として常時回転を制御出来るからこそAIR HDベアリングとKRAKENオイルの組み合わせが成立するのかもしれませんが、DCでは無いリールにおいても例えば自分の18バンタムXGとHGではPEの60lbを基準に巻いている為か、キャスト時に所謂ダイワ投げになってしまったとしてもバックラッシュする事はありません。
使用するラインの太さと種類それに使用するルアーウェイトによってはAIR HDベアリングとKRAKENオイルの組み合わせが成立すると思いますが、ダイワやアブなどマグネットブレーキ主体であればデフォルトのブレーキ性能としてストレス無く使用出来るかと思います。
早速今回の仕様変更をテストしてみたいのですが中々コロナ禍も落ち着きが見えないと言う事もあり、引き続きの在庫補充が完了した際にはタイミングを見て一度キャストフィーリングの確認を行ってみたいと思います。
それにしてもまさかこのタイミングでの容器一部欠品は痛い。
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