現在BOREDのMETHODウレア系グリスには5種類が存在しています。
グリスの主成分となる増稠剤にはウレア化合物を全て同一で使用していますが、このウレア系グリスについては画像のとおり、DELTA、ALPHA、THETAからなる基本バージョンと、UG SIGMA、UG OMEGAからなる高耐久バージョンに別れています。
先ず、基本バージョンは稠度2号の高粘度ながらサッパリとした粘性のDELTA、稠度1号の中粘度でシットリとした粘性のALPHA、稠度0号ながらネットリとした粘性のTHETAと言うラインナップとなり、市販他社のグリスとは異なり粘度と粘性が反比例する様に設計しています。
つまり市販他社の殆どのグリスは高粘度になれば高粘性で低粘度になれば低粘性に、または粘度のみの違いだけで粘性は均一に設定されている事が殆どですが、METHODのウレア系グリスではその一般的な特性を敢えて反比例させていると言う事です。
次に、高耐久バージョンは稠度2号+の高粘度に強粘着を加え非常にネットリとした粘性となるUG SIGMA、稠度0号-の低粘度に強粘着を加え非常にネットリとした粘性のUG OMEGAと言うラインナップとなり、前モデルのSIGMAとOMEGAにアップグレードを実施した事で更に物理的なネバリが大幅に増し、粘度と粘性からなるグリスのシツコサを最大限追求しています。
これは昨今のヘビーウェイトな条件に対応させる油膜の物理的な強化に加え、BOREDのMETHODがオリジナルとして展開して来た混合カスタムにも対応させる目的として、上記の基本バージョンに混ぜ合わせて使用する事も想定し耐久面を強化させているからです。
なので一般的なホームセンターなどで見かける汎用グリスとも異なり、またリール用やサイクル用などのホビー用途として流通している市販他社のグリスとも完全に異なるコンセプトとして設計していますので、あらゆる用途に対応する事が出来るオーバースペックなラインナップとして認識頂ければと思います。
そしていずれも全天候対応として耐水性、耐熱性、極圧性、防錆性、離油度を細かく設計していますので、一般的なリチウム系グリスと比較して5倍以上の潤滑寿命が得られる点も大きな特徴と言えるでしょう。
その世の中に最も多く存在しているリチウム系グリスは主成分の増稠剤に金属のリチウムを使用しています。
つまり金属がベースにつき酸化し易い傾向となる訳ですが、METHODのウレア系グリスは主成分がウレア化合物につき増稠剤が酸化を起こす事が殆ど無く、所謂ポリウレタンで馴染みのあるウレタン系?となる事で非常に耐久性に優れています。
なので例え水中においても形状変化が見られずに維持させる事が出来るほどで、このDARSKSIDEBOREDBLOGの過去記事でも実際に水中に放置し続けたテスト記事を何度も書いて来ました。
確かDELTAで。
この様に半固形状のグリスだからこそ耐久性を最も重要視させる意味があり、とは言え用途によっては粘度と粘性によるバリエーションが必要となる事で、現在の5ラインナップへ行き着いた経緯となります。
そして6月中には新たなグリス?オイル?として新製品のVNLペーストを発売する予定です。
現在も引き続きサンプルテスト中となりますVNLペーストはオイルの代用となるグリスと言うポジションとなり、これまでオイルで仕上げて来たパーツに物理的な耐久性を加える用途として、オイルとグリスの中間的なポジションを埋める非常にニッチな存在となるでしょう。
このVNLペーストも厳密にはウレア系グリスがベースとなりますが、あくまでも一般的なグリスの概念から外れている事でペーストと独自の呼び方としています。
お蔭様で新規ユーザーも増えて来た事でザっとMETHODウレア系グリスについての記事でしたが、BOREDのMETHODオイル&グリスは完全自社設計で日本国内生産となるBOREDのオリジナルです。
引き続きご贔屓に。
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