本家のBORED BLOGはあくまでも表向きのマニュアル的なアナウンスをメインとしますが、このDARKSIDEBOREDdでは本家とは異なるメーカーならではの裏技や使い方もお伝えしています。
と言う事で今回はMETHODのオイル中で唯一のフルエステルをベースオイルに使用しているLIGHT DUTYです。
LIGHT DUTYはBOREDのルーツとも言える製品で、その昔はRTLやVERSATILEなど様々な名称で2003年からコンセプトを継承して来たマスターピース的なオイルでもあり、一番多くのモデルチェンジやアップグレードを繰り返して来たオイルでもあります。
成分としてノンポリマーエステル化学合成基油、植物性エステル硫黄系極圧添加剤、粘弾性添加剤、その他化合物とありますが、何気にノンポリマーエステルを使用しているホビーオイルって多分BOREDだけではないかと。
通常は高温下における粘度低下を防ぐ役割としてオイル中にポリマーを配合するのですが、当然ながらホビーユースをターゲットとしているMETHOD製品には不必要な物質です。
ポリマーを使用していない事から高温下において粘度変化が著しくなるのでは?と思われるかもしれませんが、それは100度前後を発熱する様な正にエンジンオイルなどでの話であり、サイクルユースでもフィッシングユースでもスケートユースでも通常そこまでの高温になる事はあり得ません。
と、言うか逆にノンポリマーエステルの場合は使用しているエステル自体の性能が良いからこそノンポリマーを実現出来ていると言う解釈で間違い無く、要するにグレードの問題です。
さて、METHODのオイル中ではKRAKENとHYDRAが一番目、GOLYATが二番目、そしてLIGHT DUTYが三番目に粘度の低いオイルとなり、つまりはラインナップ中では真ん中くらいと言うポジションになりますが、市販のあらゆるオイル内で言えば低粘度な部類のオイルとなります。
サイクルユーザーにおいてはもう定番のチェーンオイルとして今更語る事も無いオイルとなっていますが、チェーン離れも良く尚且つ遠心力が掛かっても油膜がキチンと残っている事で、非常に長持ちし汚れ難いオイルとして評価を得ています。
フィッシングユースにおいては特に最近になってビッグベイト用に最適と言われ、KRAKEN、GOLYAT、HYDRAはフィネスやライトリグ向け、または高速回転性能だけを重視したチューニング向けとなりますが、このLIGHT DUTYはヘビーオンスなルアーを一日中フルキャストしてもスプールベアリング内の油膜がキチンと維持され、尚且つ極圧性も非常に優れている事からある程度雑な使い方をする場合にも最適なオイルとなります。
このLIGHT DUTYには極圧添加剤も配合されていますが、まとも?な極圧添加剤において言える事として摩擦による発熱で起爆すると言うか目覚めると言うか、つまり熱により反応するタイプの極圧添加剤を使用しています。
なので、すぐに極圧添加剤の効果を発揮させたいシチュエーションであれば、まずは使用するチェーンやベアリングなどをドライヤーなどで遠目から加熱し、イメージとしては触ると「アチッ」となる位を目安に加熱してください。
その熱い内にまんべんなくLIGHT DUTYを注油します。
その後は常温で放置して自然と冷めるのを待ってから、余分なオイルをウエスなどで拭き取ったら完成です。
これでLIGHT DUTYに配合されている極圧添加剤が既に反応し、摩擦や荷重に対して金属を保護する目的の被膜が生成されている事になります。
特にサイクルユースではレースやコンテストなど現場で、チェーンやハブベアリングの交換時などにお勧め出来る裏技です。
もちろん上記の裏技を行う際の注意点として、金属は必ず熱により膨張するので加熱した金属がまだ熱い内は精度の狂いから強度にも影響しますので、必ず常温に冷めてから使用する様にしてください。
ついでに加熱は直火でやってもダメですよ、不純物の混入も考えられたりしますので。
あ、ちなみに某N社などの様に塩素系極圧添加剤を使用している場合は、常に金属表面を酸化させている為に熱などは関係ありませんが、まぁこのご時世で有害な塩素を使用するって言うのもどうかと。
また、上記の様にすぐに反応させる必要が無い場合は、脱脂洗浄されたパーツに常温で注油するだけで、自然と回転などの摩擦により極圧添加剤が反応し始めるので、あくまでも上記の様な場合に限った裏技と言う事です。
あらゆるパーツ交換毎に敢えて上記の裏技で被膜を生成しておくのもお勧めですので、志の高いユーザーは是非お試しください。
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