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2020年5月8日金曜日

記事。

良い物と売れる物は違う。
つまりA社よりも品質や性能が上回る物をB社が作ったとしてもB社の方が売れる訳では無いと言う事。
これは製造と販売の基本的な現実。
悲しい状況として日本人は見る目と拘りのある人が10%で流行や周辺に合せる人が90%と言った印象。
メディアを鵜呑みにし過ぎてしまい「コレ流行ってんだぁ」とか「最近コレ良く見かけるわぁ」などで買ってしまう傾向があるからAmazonや楽天やヤフーなどの大手ECショッピングサイトが大いに稼いでいる訳。
例えば外見や寸法などの付随する要素を除くと、電化製品とか化学製品とか繊維製品などであれば物理的または化学的に優れているかどうかは数値で表す事が出来るので、品質や性能だけで言えば迷わずに最高の物を選べる。
はず。
バッグなら「こっちは同じ繊維なのに全然軽いわ」とかオーディオなら「こっちの方がSN比が高いから音質が良いわ」など。
でもそれだけでは製品として面白くないので、そこに付随するデザインやカラーなどの装飾が加わる事で一気に明暗を分ける事も生じる。
また、何を持ってカッコイイとするのか?それはそのブランドやメーカーのバックボーンを遡る事になり、要するにルーツやセンスが反映されているからこのフォントとかこのデザインって事が伝わらない場合が多い。
むしろ現代は買う側が勉強と言うか探っていない場合が多いのかも。
なので自然とナンチャッテなパクリ系メーカーが以前の大陸系の様に多くなった今の日本市場。
もちろん大陸系が多くのOEMを請け負っているから仕方ない事もあるんだけど。
パクってナンボの精神が普通に蔓延していて、そこには何もバックボーンが無い事は製品テキストなんかで良く分かる。
読めば分かるし見れば分かる単なる薄っぺらの馬鹿ね。
製品に対する拘りや思い入れが無いから薄利多売も出来るし、無くなったらまた新たに作れば良いと言う事も多くある。
もちろんBOREDだって商売だから追加生産なんかは有るんだけど。
ただここでBOREDのバックボーンやルーツをイメージ出来る人が何人居るんだろうか?
BOREDのバックボーンは2000年前後のアメリカ東海外でしか無いんです。
それもBMXやSKATEの様にリアルストリートがベースであって、当時のSUPREME、ZOOYORK、ECD、ANIMAL、FBMなんかモロ。
現在のでは無くあくまでも2000年前後がベスト。
そしてプロダクトイメージとしてパッケージやデカールなどは、海外の航空会社、レース系メーカー、タクティカルブランドなどの様に、インダストリアル感ゴリゴリな硬いイメージをお手本としています。
つまり、リアルストリート、メカニック、ミリタリーが基本的にBOREDのカッコイイになると言う事。
これらのイメージを元に音楽や映画などの要素を取り入れてBOREDなりに消化した物が、製品名をはじめパッケージデザインやアパレルデザインなどに反映されていると言う事なんです。
この1990年代~2000年代のセンスこそが自分としてもBOREDとしても大きくインスパイアされた時代であって、それ以降は単なるサンプリングにしか思えない。
自分もそれなりの中年なので70年代に生まれ80年代も90年代も経験して来たからこそ言える事。
そんなバックボーンから生まれた製品としてBOREDの代名詞と言えばMETHODのオイル&グリスがある訳ですが、2003年からオリジナルとして製造を始め、現在までパッケージデザインのイメージなどが大きく変わっていない事は古くからの常連さんことヘビーユーザーなら承知している事と思います。
ザ日本製の様にキャッチフレーズなんかをデザイン化する事も無く、サラッとさり気無く高品質な材料や素材を明記するだけ。
あとはイタリックやゴシックなどの様なフォントは使用せず頑固なまでにIMPACT、ARIAL、OSAKAなどをエディットして使用する。
なのでパッケージにポップさの欠片もないんですが、逆にそれが狙いだから全然良いんです。
つまりパッケージからは余り大ヒットする万人受けな要素は無いかもしれないんですが、そこは絶対に譲れない事として、だけど製品の材料や素材はポリシーに準じた最高の品質と性能を追求し、加えて何度もアップデートやモデルチェンジを繰り返して来たこの17年間の実績と言う事でして。
だからこそAmazonからの仕入要望もキッパリと断り、某大手自転車チェーンショップからの取引希望もキッパリと断り、某大手釣具チェーンショップからの取引希望もキッパリと断り、問屋や代理店との契約も断り、それらを経由する事無くガレージメーカーに徹しているんです。
そんなブラザー達の多い業界がアウトドア基、ハイキングやフィッシング業界でもあるから楽しくて仕方ない。
お金は欲しいけど薄利多売して欲しくないんですよ。
魂を売るつもりは無い、なんつって。
それを悲観的では無く攻撃的に捉えた自身へのエールがPOSER SUCKSって事。
BOREDのMETHOD製品は良い物です、VITAL製品は良い物です、良いと該当する製品は数値で表せますから、そしてそれらを飾るパッケージやデザインは武骨でつまらないんですが、それがBOREDの狙いなんです。
なので良い物と自負してはいても大ヒットしないんですけどね。

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