結局のところビッグベイトやジャイアントベイトの誕生と普及により得られた釣具業界の変化?ってかなり大きな範囲で恩恵を受けているんじゃないかと思いまして、BORED事で言えば主力製品がオイルやグリスしかないので大した恩恵は受けていないんですけど、まぁ、それでもBSLUオイルやNEMEAオイルとかUG SIGMAグリスなんかはそれら向けな部分もあり売上に大きく貢献してくれています。
フィネスやライトリグ方面においてはバスだけでなく元々エリアトラウトやライトソルトなどコアなシーンが存在していたので、軽い方向については色々なジャンルが在った訳ですが、重い方向については2ozの登場はもちろん多くの4ozが登場した事により圧倒的となった感が。
なのでロッドやリールなど釣具の中でも高価となるタックルにおいては相当な恩恵を受けているはず。
例えばシマノのMDシリーズとかダイワのHDシリーズとか、古くから在るアブの5000番や6000番の見直され方とかね。
それにロッドに関しては一昔前の3ozも背負えるの?みたいな感動は既に無くて、もはや500gだの10ozだのって表記は当たり前?になって来ている昨今。
で、自分の場合は昔から所謂フィネスやライトリグには余り興味がなくて、もちろんソレナリにタックルもルアーも持っているんですけど、一日やったら「もう当分いいわ」って感じで中々エスカレートして行かなくて。
けれどたまにヤリたくなる。
これは個人的な趣味の話なので良し悪しではないのは当然として、それにフィネスやライトリグを見下したり馬鹿にしている訳でも無いですし。
要するに自分のメインには成り得ないだけの事。
またBORED事で言えばオイルやグリスに求められている内容にも変化が生じて来ていて、それこそリールのカスタムメーカーなどが誕生し始めた20年以上前って所謂チューニング=フィネスでしかなかったんです。
だからスプールの回転こそ命みたいな傾向しかなくて。
リールメーカー純正を基準とすると、そこからどれだけ軽量なリグを軽快に操れるか合戦みたいな傾向と言うか、もちろんバスプロが広めたトレンドだったんですが。
これが凄く誤解を生んだと思うんです。
スプールの回転速度を上げる為に強度を無視してスプールを軽量化させたり、飛距離においても多少伸ばせる事は物理的な理由から確実なんですが、それらに夢を見過ぎ特化し過ぎな傾向が続き、でも良い大人は「だから何?」って冷静になったりして。
これまでそんな問答も多く見て来ました。
けれどそんな傾向が影響してかリールにおいても純正からBFSやらシャロースプールなんぞが登場し始め、追い打ちをかけるかの様にスプールだけでなくハンドルノブやらレベルワインダーやらなんでもかんでも高回転化させる傾向となり、それがオイルにも求められたりして非常に面倒臭い時期もあった訳です。
基本は自己満足だから自由なんですけどね。
なのでBORED的にはメンドクサかったので「オイルを溶剤で希釈しちゃえば?」なんて提案をしてみたりして、そうすると溶剤が揮発した後に残る油膜は極薄被膜になるのでドライでは無いけど非常にレスポンスが良くなると。
だから一時期は「SOLVENT」と言う希釈専用の溶剤なんかも発売したりしてました。
まぁBOREDも一応仮にもメーカーではあるので、求められたなら製品化を考えてみようとするのは当然ですが、もっと裏技的に溶剤で希釈しちゃえば良いじゃんて。
これなら新たにオイルの開発をしなくても済むと、メンドクサイので確信をアッサリ伝えちゃったんです。
それに例えばオイルの低粘度化なんて限界があって、BOREDのMETHODで使用しているベースオイルで言えば最低粘度はISO規格で言うとVG4なんですが、オイル市場にはVG2までは一応存在しています。
これは南極とか高山とか超極寒地域の屋外で使う設備のモータースピンドルを潤滑させる為など、超極端で超過酷な環境での使用を前提としている事から需要から見て多くは流通していないんです。
もちろん化学合成油です、じゃないと凍ってしまうのでね。
で、これをリールに使うの?って。
指触では殆ど違いも分からないんですけどね。
もちろん上記はあくまでもベースオイルだけの話なので、これに調味料的に色々な添加剤を配合しなければ直ぐに焼き付いたり錆が発生したり飛散したりと使い物にならない訳で、それでも良いと言うのであればシリコンオイルを使えば良い訳ですし。
でもシリコンオイルは単に「表面に付着しているだけ」の物なので、正確には所謂一般的な潤滑油となる油脂ではないんですね。
だから吸着もしなければ被膜も生成しません、拭き取れば無くなってしまう物です。
で、話を戻すとMETHODではそー言った調味料的な添加剤を配合してキチンと使用想定した製品として超低粘度なZAYTオイルが存在しています。
けれどブッチャケBOREDのMETHODオイル内で最高峰同士ながら対極にあるZAYTオイルとBSLUオイルのどちらが売れていますか?と聞かれたら10倍以上BSLUオイルの方が売れているんですね。
10倍じゃ済まないかも。
つまりそーゆー事だと思うんです。
時代は高回転化ではなく高耐久化へ移行していると言う事。
なので行き過ぎた「専用」に近い物ってビジネスとして見ると長いスパンでの採算ベースに見合わない。
それと同じ様な事として、近年流行のチニングなんかのシーンを見ていると「上手いなぁ」と感心する売り方ばかりで、こんなもんワームを使い熟しフィネスやライトリグを操れるバスアングラーなら楽勝で釣りまくるはずだし、しかもワームにおいても別にバス用で全然イケる癖に敢えて市場を広げてチニング用として発売したりして。
これらが結構エグい。
商売上手だなぁと感心しています、半分は。
参考までに自分がチニングでワームを使う場合は直リグオンリーでケイテックのクレイジーフラッパーかリトルスパイダーのブラックだけ。
これで全然釣れているので更に追求する事すらありません。
特にひどい環境や条件でなければ上記のリグだけで確実に釣れるから。
だからこそプロアングラーの存在って大事なんですね。
メディアに登場するプロアングラーが「こーゆーシチュエーションにはこの色」って言うだけで売れる訳で、もちろんソレナリに納得出来るウンチクはあるんですけど、全てがソレに当てはまる訳ではないし相手は生物ですから。
これが現状の日本的なビジネスなんです。
12cmのシャロランナーも然り、2ozのジョイントルアーも然り、バックスライド系ワームも然り。
さて、話をBORED事に戻すと、上記の様に極端な専用を求めるなら超低粘度オイルを更に溶剤で希釈してやればコレ以上の極薄油膜は事実上から作れない訳ですし、この理屈を知っているなら逆に超高粘度オイルの上限はどんなもんなんだろうと考える流れにもなりますが、大体皆さんの頭の中で真っ先にグリスの存在が出て来る事が多いと思うんで余り意味はないなって。
だからこそのVNLペーストの存在だったりもするんです。
そこへ繋がるかって。
時代はとっくに高回転化ではなく高耐久化にスライドしていて、その目的と意味を理解してセレクトしないと逆に故障の原因に繋がります。
適材適所はタックルだけでなくオイルやグリスも同じ事、右向け右じゃなく目的と意味を理解してセレクトを。
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