ABUが続きますが。
METHOD新製品VNLペーストのサンプルテストで試用して来た自分の19レボビースト2号機のHGギアの方です。
これはお試し的に画像にポツンと写っている逆転防止爪をワザと外して試用して来たのですが、当初ワンウェイローラークラッチにVNLペーストはどうなの?と半信半疑で。
で、終身名誉テスターのNeCoSanからも既にフィードバックを頂いていた事もあり、90年代の機種などに使用されているニードルベアリングの玉数が少ない旧型タイプのワンウェイローラークラッチには不向きな傾向で、特に摩耗の進んでいる物だとハンドル逆転が起きてしまうと。
そこで現行?タイプではと言う事で4ozをメインに使用している19レボビーストで試してみたところ、逆転防止爪を取り去っても全く問題無く使用出来ていまして、更に調子にのって21スコーピオンMDでも試してみたところ同様に全く問題無し。
もちろん単に只巻きしている訳ではなく殆どがハンドルでグリングリン操作して。
これでも逆転を起こす直前のあのカックンとした気配?すら無く、やはりニードルベアリングの玉数が多い現行タイプであれば問題は無さそうです。
しかもサンプルテスターにお願いしていた際にも一度のみVNLペーストの塗布量が多かった事でハンドル逆転が起きた事を除き、適正量であれば基本的には問題無く使用出来るだろうと言う判断に至りました。
あ、また塗布量などはいずれ画像で。
以前から何度も説明して来ましたが、ハンドルの逆転現象には2つの原因があって、1つ目はワンウェイローラークラッチの持つ特殊なクサビ機構において、ニードルベアリングがハウジング内に収まった状態が続くと起こる訳です。
これは使用している油脂が高粘度や高粘着だとその粘度や粘性がニードルベアリングの動きを妨げる事でレスポンスが失われて起きる現象です。
2つ目はワンウェイローラークラッチに収まっているニードルベアリングと、その対に当たるインナーカーラーが摩耗や錆により精度を失っている状態の場合。
つまり摩耗により痩せてしまい精度を失っている事で、ニードルベアリング自体が上手くストッパーとしての役割を行えなくなっている現象です。
なのでVNLペーストはオイルでもグリスでも無い特殊なペースト状につき、BOREDがワンウェイローラークラッチに推奨している粘性を極限まで抑えたCHIMERAオイルやNEMEAオイルよりも当然ながら粘性があります。
それでも粘弾性添加剤の様な糸引き成分は一切配合していないので、使用出来るかも?と言う事で試用してみたところ、上記の条件に当てはまらなければ問題無さそうと言う結論に至りました。
なのでザックリと2010年以降のシマノやダイワやアブなどのメジャーメーカー製ベイトリールであれば、恐らくはワンウェイローラークラッチでも問題無く使用出来るだろうと言う事で、もちろん上記にも書いた様に摩耗や酸化など個々の状態にもよりますが、それで得られる巻き感のシットリしたノイズの少ないフィーリングはレギュラーウェイトから上のヘビーウェイトやビッグベイトなどにおいては有効かと思われます。
でも逆にこのシットリしたノイズの少ないフィーリングはオイルでは得られない性状が元となっている事で、巻き感に影響しない部分で使用すれば耐久性が向上すると言う事にもなり、そうなるとフィネスやライトウェイトにおいても有効な箇所が出て来るでしょう。
割と開発当初はミドルと言うかレギュラーウェイトをドンズバで想定していた事もあり、ベイトで言えば70番~150番位とかスピニングで言えば2000番~3000番の需要を見込んでいたのですが、初期の試作サンプルが既にかなり理想に近い性状だった事で想定範囲を広げる様に改良を加え試作サンプルをアップグレードさせて行った経緯となります。
実際にサンプルテスターに試用して頂いた後にも更に改良を加えて製品として完成したVNLペーストは既に「コレ」と言った用途を見つけているユーザーも多い事からコアユーザーにこそ求められる製品と自負しています。
BOREDの22年継続して来た歴史の中でも試作や生産をしていて凄くワクワクした製品って久しぶり。
つー事でお蔭様で只今欠品中となりますVNLペーストですが、METHODお取り扱いDEALERではお買い求め頂けますのでゼヒ。
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